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2008年11月 5日

アメリカが持つ底力

4年に一度、僕は必ずといっていいほど、アメリカという国に抗しがたい憧れを感じてしまう。大統領選挙の報道を見るたびに、たとえいっときであれ、政治と理想、政治と希望が結びついて、美しい未来を見つめられるアメリカの国民は幸せだなと羨ましく思うのである。もちろん、国民の半分近くは肩を落とすであろうが、待っていればそのうち、その人たちが酔うときがやってくる。どのみち、政治の季節に彼らは熱狂し、定期的に明確な変化を体験する。

今回はなおさらである。バラック・オバマの勝利宣言を聴きながら歓喜している人たち、感涙にむせぶ人たちの胸に去来したものは、「私は歴史に参画している」という高揚感だったろうと思う。"Yes, we can"を心底信じて一票を投じた人もあろう、暗黒のブッシュ時代を経て今こそアメリカは変わらなければ、と奮い立って選挙活動をした人もあろう。おそらく政治の現実は、今日皆が酔いしれたアメリカの理想や希望や価値や誇りの多くの部分を押し流してしまうに違いない。それでもなお、今回の結果はアメリカの変革であり、アメリカの歴史に大きく刻まれる一大事である。どんなに欠点を抱えていようとも、こうやっていざというときに一歩前へ進むエネルギーを持つこの国の底力には感動する。

オバマを支持した人々同様に、これから僕たちも、彼の「言葉の力」に打ち震え、突き動かされるであろうか。どこまで現実政治のなかに理想が入り込めるのかはわからないが、何かキラキラとした輝きが珍しく国際政治に見えてくるのかもしれない。ここ十数年、国際政治での理想主義を完全に排除してきた僕だが、今晩は少しばかりロマンティシズムを感じている。

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