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2008年11月19日

源氏を読み進める

今週に入って取り組んでいること、それは「夜早く寝る」こと、そして、寝る前はバタバタせずに「ゆっくり過ごす」こと。そのためには、勇気をもって何かを「捨てる」ことをしなければならない。割り切って翌日にまわすとか。それから、昼間によりいっそう集中してものごとを解決していくことも大事。

これから先のことを考えて、どちらかというとダラダラしている生活リズムを整えるよう努力している。努力が習慣となり癖となって、性質にいたりますように。

『源氏物語』の原文は、いろんな本を試してみた。ごちゃごちゃとたくさん注釈が書いてあるのが最初はありがたかったが、だんだんとそれが邪魔になってきて、今では、主語などの最小限の補足しかされていない岩波文庫のものが、いちばん読みやすいと思う。

岩波文庫の源氏物語

ようやく8帖、「花宴」まで終了。読み進めながらあらためて感心というか感動を覚えるのは、そのタブーなき世界である。とくに、天皇制との絡みのなかで男女関係を考えた場合に、源氏と藤壺の関係などは、今だったらそんな話を書くことは許されないだろうと思う。しかし、源氏物語は、源氏の藤壺への思い抜きにしては話が成り立たない。

だから、戦前に谷崎潤一郎が最初の訳本を出すにあたって、不敬にならないよう相当神経質になって、たくさん削除したり表現をぼかしたりしたのも、時代の空気と原文の内容とのミスマッチを考えたら、しごく当然な話である。

ああいう大らかな王朝物語が堂々と書けた平安時代というのは、いったいどんな精神性に支えられていたのであろうか? 歴史が好きという人のなかで、「平安時代がとくに好き」という人はおそらく滅多にいないと思うが、僕らはもっと平安時代の精神というものに注目してもいいのかもしれない。

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