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2008年4月21日

移住リスク:肌の色と紫外線

ビデオに録っておいたNHKスペシャル『病気の起源』の第2回を見ていて、我が意を得たりという気持ちになった。

イギリスへ行ってからの持論のひとつが、「自分の民族が長く生存してきた地域から、あまり遠くに移住すべきではない」ということ。

イギリスでは、オーストラリアへ移住した白人たちが皮膚がんに悩まされている模様をよく見聞きしていたので、それ以来、肌の色と日光の関係が気になっている。肌の色がメラニンの多少によるものであり、そのメラニンは紫外線の強さに関係しているのだから、白人はさんさんと太陽の光が降り注ぐパラダイスへは移住してはいけないのだ、と思い続けてきた。その考えを広げると、上のような考えになるわけです。

番組では、アフリカを出たヒトが紫外線に合わせて肌の色を変えて進化してきたことが描かれ、肌を白くして欧州大陸へヒトが移住していくのにいかに困難があったかが指摘されていた。

オーストラリアの皮膚がんの深刻さだけではなく、逆のことも紹介されていた。それはイギリスへ渡ったインド人夫婦の子どものこと。褐色のインド人の皮膚は紫外線を通しにくいため、インドと比べて明らかに弱い日光しか届かないイギリスにおいては、紫外線の力を借りて体内で生成されるビタミンDが欠乏し、結果として骨の組成が遅れたり不十分であるという。番組の例では、子どもに歯が生えてこないので、VDの薬(副作用が強いらしい)を経口投与しているとのことだった。白人の移住に対して意識はあったものの、そこらじゅうにいるインド出身者を眺めながら、そういうことに思いを馳せたことは、イギリス滞在中一度もなかった。

イヌイットが褐色なのにグリーンランドで生きていけるのは、アザラシなどの肉の中にVDが豊富に含まれているからだった。それが、欧米食に食生活が変化するなかで、VD欠乏症が始まった。こちらは伝統食の重要性を明らかにしている。

これらの問題の多くは薬などで対処可能かもしれないが、できる限りその人その民族の自然に即した生き方をしなければならないと思う。幸いネットの時代は地理的な重要性が限りなく低くなっているのだから(どこにいてもある程度同質のことができる)、あまり動かないほうがいいかも? その気になれば、短・中期で旅行できるのだし。

ところで、「お前はヨーロッパへ行きたいのではなかったか?」と問われそうだが、僕は色が白いので、どちらかというと向こうが合っている気がする。強引な結びつけ?

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