« 個人主義と寂しさ | トップページ | 頭だけでも世界へ開放 »

2008年1月 9日

新鮮だったらいいというものではない

昨晩の『プロフェッショナル』は、「すきやばし次郎」の小野二郎さんだった。この人のことを取り上げた番組を見るのは何回目だろう。最初に知ったのは、たしか山本益博さんが激賞していたからだった。もう何年も前から、一度は食べてみたいと思っている。

小野さんの息子さんが昔、どこかの番組でちらっと言っていた言葉が忘れられない。ネタは新鮮だったらいいということであれば、港のそばの寿司屋はどこでもおいしいということになるじゃないか、といった指摘。もっともである。新鮮だとそれだけでおいしいのは確かだろうが、魚によっては、もっと寝かせたり、一工夫したほうがよりいっそう味が良くなるものがあるのだろう。次郎さんのところでは、まぐろはたしか1週間以上寝かせるんだよなあ。

イギリスにいた頃、よく外国人に「寿司を作ってくれ」と言われた。ライスの上に魚のスライスをちょこんと乗せれば出来上がりだとでも思っているのだろうか、僕が毎度「寿司は家庭で作れるほど簡単じゃない。プロの職人しか無理なんだ」と言うと、どうも納得のいかない顔をする。それでも、手巻き寿司は何度かつくったけど。あれは、食べるときにちょっとした作業を各自しなきゃいけないから、みんな楽しいみたい。

見た目がシンプルで、でも非常に繊細な仕事を必要とするという意味で、寿司はいかにも日本的だと思う。そのなかでも、すきやばし次郎のような手当てをとことんやるところは、あんまりないんだろう。やっぱり一度は食べておきたい。

|

« 個人主義と寂しさ | トップページ | 頭だけでも世界へ開放 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 新鮮だったらいいというものではない:

« 個人主義と寂しさ | トップページ | 頭だけでも世界へ開放 »