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2007年6月 4日

それが運命の道だと知ってはいるけども

朝4時半に家の電話が鳴った。鳴り止まないので、胸騒ぎがして急いで階下へ行くと、ちょうど切れてしまった。番号を確かめると、遠くにいる知り合いの人からだった。

何かあったのだろうか、掛けなおしてみようかと考えているところに、また掛かってきた。もう一度駆け足で下りていって受話器を取る。

なんと、家族の方が亡くなられたという知らせの電話だった。厳密には、他のところへ掛けようとして、間違ってうちへ掛けてきた。気が動転していたのだろう。

最近はまったく夜中に目が覚めないのに、遠く1階の電話の音で目覚めたのは不思議だ。ここ数日、亡くなったその人の病気の平癒を念じていたので、知らせを受けたときは、ちょっとショックだった。呆然としながら明けかかった空を眺めた。

人間は生まれた瞬間から、ひとつだけ避けられない道がある。それは死に向かっていく道で、僕たちは刻々とその道を進んでいくしかない運命にある。やがてはみんなちゃんと終着を迎える。それは重々承知しているが、やはり死には悲しみが伴う。

三たび電話が掛かった。また間違えたようだ。思わず「大丈夫ですか」と尋ねると、「大丈夫、大丈夫なのよ」と力ない声が返ってきた。その少し震えた声が、今日は耳朶から離れなかった。

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