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2007年1月17日

何かを残さなければ、何も残らない

朝方までミーティングをしたり、セミナーに参加したりして、時間が取れなかった。今の気分は、……眠い。

定年で新たな人生を歩み始めた知り合いの方のなかで、自分史を書き始めた人が何人かいる。書きものを残すという選択をするのは、なんとなく分かる気がする。

有名人でもない限り、自ら綴らなければ個人の歴史は残らない。それがどれだけの価値を生むかは、誰も分からない。家族や親族以外誰も振り返らないかもしれないし、何世代か後に、当時の風俗や社会を知るための貴重な文献となっているかもしれない。ともあれ、自分はなにものであったのか記しておきたいという気持ちになるのは、死に向かっていく人間にとって、ある意味で自然な感情であろうと思う。

最近読んだ本のなかで、こんなことが書かれていた。草原の遊牧民族が世界史のなかで軽視される一つの理由は、彼らが文字で歴史を残さなかったからだと。

歴史といっても、ほとんどのことは書き残されないのだし、それに客観的な歴史が不可能だという前提に立つと、「書いたもの勝ち」のようなところがある。書けば残るから、同時代人がいなくなってしまうと、書き残されたものこそが歴史であるということにもなりかねない。もちろん厳密な考証が後代の学者たちによってなされるであろうが。

さてさて、こんなブログをずっと続けていくだけでも、年を取ってからは貴重な自分史の財産となっているかもしれない。刻々と変化する多くの感情の、また様々な自分や社会の出来事のほんの断片でしかないにせよ、いつかそれらを振り返って結びつけたときに、何らかの自分の像が立ち上がるのではないだろうか。

それは決して文字というもので表現される必要はないだろうが、どうであれ、何かを残さなければ、何も残らない。

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コメント

いつからか、読ませていただくようになり、
いつも共感させていただいてます。
体験してきたことも、境遇も、
いまいるところも、いまやってることも、
何も共通点はないような気がしますが、
文字になって私の心に伝わってくることは
ほとんど違和感がなく、
不思議だなぁって思うことが楽しくて読んでる、
そんな感じです。
今日のも同感。
『生涯独身?』にはかなり同感して苦笑(^^;
ま、なんとかなりますよね。
生涯独身ならなおのこと、ネットの世界にちょこっとだけDNAを遺しておきましょうか。
ふふ。
またお邪魔します。

投稿: kyono | 2007年1月18日 13:27

kyonoさん、はじめまして。コメントありがとうございました。
kyonoさんのブログをちょっとのぞかせてもらいました。パリに昔住まれていたんですね。新年もパリへ行かれていたようで。羨ましい~。

自分のDNAをネットに遺す――いいですね。なるほどと思いました。でもリアルなDNAも遺したいような……。

これからもよろしくお願いします。

投稿: マンデリン | 2007年1月19日 23:28

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