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2006年2月 1日

圧倒的に有利な検察側

毎日毎日、ライブドアにからむ新しい話が出てくる。「関係者によると」っていうけど、関係者って誰?と疑問に思わないだろうか。きっとほとんど特捜部が出どころなんだろう。

どうせ検察に都合のいいものばかり、もしくは都合のいい解釈で流されているに違いない。なぜなら、今のところ弁護士以外、堀江氏や他の容疑者には接見できないのだし、その弁護士にだって取調べの内容はまだわからないはずだから。

被疑者や被告が、自分の房へ資料を入れることは可能だ。しかし、量的に制限されている。しかも、いちいち担当の刑務官に「願いごと」として申し出をし、検閲を得てからしか手元に来ない。手紙もすべて検閲される。

かたや、取調べをする検事側にはすべて揃っている。豊富な資料をもとに、細かいことを聞いてくるだろう。もしくは、話をでっち上げるだろう。それに対して、被疑者・被告が頼りにできるのは、はっきりいって自らの記憶しかない。記憶なんていい加減なものだ。だからこそ、検事は自分の持っていきたい方向へ話を持っていける。とくに共犯がいる場合は都合がいい。「あいつがこう言っている」と言うだろう。被疑者・被告にできる最大の抵抗は、調書に指印をしないことだ。しかし、指印を押さなければ、容易に保釈もしてくれない。

ひと通り刑事訴訟法を読んだことがあるが、字義どおりに勾留や取調べが行われているとは、とても思えない。刑事事件では、検察側が圧倒的に有利なのだ。この力関係で検察が勝てないとしたら、よほどの愚か者が検事をやっていることになる。ライブドア事件では、つわもの検事が指揮を執っていると書かれているが、こんなアンバランスな状況だったら、誰だってやり手検事になれるでしょう?

昨日、田原総一朗氏が外国特派員協会でこう述べている。

検察が逮捕したから即ち犯罪だというのは大間違い。検察は逮捕する前に地図を描き、そこに色を塗っていく。描いた地図が間違っていた場合は、事実の方を歪める。ロッキード事件、リクルート事件もそうだ。

僕は別にライブドアの肩を持つつもりはない。堀江さんは悪いことをしたかもしれないし、していないかもしれない。しかし、今の段階で何かを決めつけるのは違うんじゃないかと思う。とくに本人が拘置されていて、何も発言できず、検察側から一方的に流される情報だけに踊らされてしまっているような状況では。田原氏の引用をしたのは、検察というのはそれぐらい怖ろしい権力だということを、僕らはよく知っていなければならないと思うからだ。

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