« 自民圧勝の立役者・世耕弘成議員 | トップページ | 東野圭吾、直木賞を受賞 »

2006年1月17日

田舎で感じる自然のダイナミズム

昨年暮れ、ある近くのおばさんが語った言葉。

「この冬は、あんまりカラスを見ないでしょう。なぜだかわかる? 山に柿がいっぱい生ってるから、下りてくる必要がないのよ」

この因果関係が正しいかどうか定かではないが、この言葉を聞いたとき、妙に納得し、そのおばさんが偉大な人に思えた。自然の微妙な移ろいを把握しているなんてすごいなあ、と思ったからだろう。

実際にこの冬、柿は大豊作で、軒先に干柿を吊るしている家がやたらと多かった。わが家でも、初めて干柿づくりに挑戦してみた。結果は、少し硬すぎ。揉みが少なかったらしい。でも、こういう経験はとても楽しい。自然のなかでそれと向き合って何かをつくりだしている自分が、ちょっとたくましくなったような気になる。

僕は今、だいたい月の3分の2は田舎で、残り3分の1は都市部で生活している。もちろんどちらにも良い面がある。社会のダイナミズムは都会で感じ取れるものだが、自然のダイナミズムは田舎でしか感じ取れない。ただ、田舎にあって都市にはない日常レベルでの、そしてごく自然な形式のなかでの自然との接触、共生は、人間の生の充実にとって、測り知れないほど重要な要素なのではないかと最近思う。そもそも人間は、自然の一部なのだから。

こう言いながら、僕自身もっともっと土に触れないといけないなあと思う。将来、あのおばさんのようなうんちくを披露したいものだ。

|

« 自民圧勝の立役者・世耕弘成議員 | トップページ | 東野圭吾、直木賞を受賞 »

コメント

ども、鉄血です。
新しいブログを開設されたということで、
あらためて祝意を申し上げます。

この記事の文章は実に美しい。
論理に裏づけられた感受性を、
力まずに、平凡さを偽装しながら表現する。
そのためには、相当な文章力が要求されます。
この記事の文章は、やや過大な評価かもしれないが、
かかる文章家の理想に近接しているといっていい。

そんなわけで、
今後ともどうぞよろしくお願いします。

投稿: 鉄血人文主義者 | 2006年1月17日 23:06

鉄血さん、過大なおほめの言葉ありがとうございます。

いつの頃からか、僕は何を読んでも、まず書き手の文体が気になるようになりました。文体の好き嫌いが、読むか読まないかを決定することもあります。

僕自身の癖やリズムはある程度わかっているつもりですが、まだまだ鍛えていかなければと思います。書くことで文章はうまくなると思うので、このブログというツールはとても気に入っています。

文章を通して、何か僕というものが読み手の頭に浮かび上がってくるような、そんな雰囲気のある文体をつくりあげたいものです。

またお越しください。

投稿: マンデリン | 2006年1月18日 17:55

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 田舎で感じる自然のダイナミズム:

« 自民圧勝の立役者・世耕弘成議員 | トップページ | 東野圭吾、直木賞を受賞 »